3教科方式講評

総合小論文方式講評

2017年度 一般入試問題講評

3教科方式

国語

一【解答】
問一 ①喚起 ②臨 ③活字 ④手掛 ⑤夏至 問二 ⑥れんか ②ものう ③そうしつかん ④あらわ ⑤きじょう
【講評】高等学校の教科書で使用されているものばかりで、全体的によく出来ていました。

二【解答】
問一 オ 問二 ウ 問三 エ 問四 イ 問五 オ 問六 自分を背後から狙っている者がいること(「こと」はなくても可) 問七 ウ 問八 (1) 対戦車自爆器(「ダイナマイト」も許容) (2)[解答例]背後から鶴に忍び寄り、銃で撃とうとした猟人 問九 逃亡 問十 (1)ア (2)エ
【講評】正答率が高かったのは問五・六・七・九です。問二は三字熟語の意味、問十は第二次世界大戦後の文学史を問う、基礎知識の問題です。問一・三・四 は語句が含意するものを問う問題で、前後の文脈に照らして判断します。たとえば問一の傍線部に「緊張した」とありますが、前後が“生命力あふれる自然の中で人々が平和な日常生活を営んでいる”という文脈なので、この「緊張」はネガティブな意味でなく、人々が気持ちをひきしめている様子です。問八は文学作品特有の隠喩的表現を読み取る問題です。「迫って来る死神」とは“生ける者に逃れがたく迫り、死をもたらすもの”であり、本文前半では「私」たち日本兵に爆死を強要する「対戦車自爆器」が、本文後半では「私」が特別な思い入れを抱く「鶴」に忍び寄って銃で撃とうとする「猟人」が当たります。

三【解答】
問一 ①ウ ②イ ③オ 問二 a キ b コ c カ d イ e オ 問三 (1)オ (2)エ (3)ウ 問四 オ 問五 イ 問六 下の講評を参照。 問七 ア・イ 問八 更級日記
【講評】問一は古文の基本単語の理解を問う問題で、②はよく出来ていました。問二は基本的な文法問題で、全体的によく出来ていました。問三は主語を問うもので、敬語の使用や文脈から正確に読解出来ているかを確認する問題です。問四・五は、文脈読解を問うています。問四は、直前にある豊後介の会話文がヒントです。問五は、前後の文脈が“その男は見覚えがあるが、年をとって様子が変わっていたのですぐにはわからない”というものであることを読み取ります。問六は、波線部が「どこから参上したのだ」という意であることを理解した上で、右近に再会した三条の驚きの気持ちを解答にまとめます。問七のアは高い正答率でした。問八は基本的な文学史の問題です。

四【解答】
問一 A ウ B エ C イ D カ E オ 問二 a ウ b エ c エ d ア e イ 問三 下の講評を参照。 問四 オ 問五 絵画や彫刻~刺激できる 問六 ウ・オ
【講評】全体的によく出来ていました。問一は前後の文脈から判断します。Dは エとする誤答が目立ちましたが、ここは「美の三元素」をまとめた後に続く段落なので、話題を転じる「いっぽう」は不適切です。問二は、論説文で使用される基本的な語句の意味を問うています。問三の「情報の縮減」は、直前の指示語が「これは、みずからを~進化してきたのである」の部分を指すことをふまえてまとめます。問四は、この文章のテーマにかかわる問題で、筆者はヒト一般に当てはまる共通の概念について論じています。文中に何度も出てくる「恒常的」「本質的」という言葉もヒントになります。問五は、波線部を含む段落がフェルメール、ミケランジェロの具体例を挙げた後で要点をまとめている点に着目します。問六は全体の論旨を問う問題です。

英語

例年通り総合的な英語力を問う大問3題の出題ですが、そのうち一つが会話文になったのが今回の新しい傾向でした。日頃から教科書その他で色々な 英語の文章に触れていると思いますが、受験に際してはそうした文章でよく使われている語彙や構文を意識的に学習することとあわせて、話のテーマや要点をきちんとおさえたり、会話の場面の展開を正しくイメージする力を身につけるようにしてください。

Ⅰ.【 解答】
問1. (A) relevance (B) ease (C) pursuit (D) productivity (E) recommendation (F) suggestion 問2. (ア) 1 (イ) 2 (ウ) 正答なし[下の講評を参照] (エ) 3 (オ) 5 問3. (1) a (2) a (3) d (4) c 問4. (ア) × (イ) 〇 (ウ) × (エ) 〇 (オ) 〇 (カ) × 問5. 5
【講評】学校や家庭での学習を深く実りのあるものにするためには、子供を成功に向けて駆り立てるのではなく、幸福感を持たせることが重要であることを論じた文章です。問1は派生語、問2は決まった言い方の中で用いられる語句を選ぶ問題。いずれについても一つの単語を覚えるときに、辞書を活用するなどして派生語や前置詞句、動詞句を一緒に覚えるようにすれば学習の効率が上がると思います。[なお、問2は訂正前の問題文で最も適切な「前置詞」を選ぶ指示になっていましたが、(ウ)で正解とするはずだった6(show upのup)は前置詞ではなく副詞でしたので、(ウ)については全員正解としました。] 問3と 問4は、英語特有の言い回しを取り上げた問題。おおむね前後の文脈で推察できるはずです。

Ⅱ.【 解答】
問1. ア d イ a ウ d エ a 問2. (1) d (2) a (3) c (4) c  問3. 3番目 E 5番目A
【講評】新傾向の会話文の出題で、今回はIの問題文と共通する話題についての会話になっています。問1は会話ならではの相づちやつなぎ言葉の問題。どれも日常的に使われるものです。問2はIの問3と同様、英語独特の言い回しを取り上げた問題。問3は要点の把握で、大体よくできていました。

Ⅲ.【 解答】
問1. (1) ア (2) ア (3) イ (4) エ (5) エ (6) ア 問2. (ア) 1 (イ) 1 (ウ) 1 (エ) 4 問3. 3 問4. それらの物語は私たち自身についてとても多くのことを物語るが、それだけでなく、私たちの世界との関わり方、そして、結果的に世界の私たちとの関わり方を形作る。 問5. 下の講評を参照。
【講評】物語というものが日常生活や社会のありとあらゆる場面で語られていること、そしてそれが現実を作り上げるのにいかに積極的な役割を果たしているかを論じた文章です。問1は時制、能動態と受動態、主語の人称・数による語形変化など、動詞に関係した英文法の基本を問う問題。eachは単数扱いであることに注意してください。問2はやや難しめの単語やフレーズを取り上げたもので、たとえその言い回し自体を知らなくても、文脈から推測できるとよいです。問3は「機会が多い」ということは「頻繁」であるということになります。問4 の英文和訳は、構文や語彙をきちんと学習して身につけている人とそうでない人で結果が大きく分かれました。問5は、毎年出題される自由英作文です。日頃から色々なテーマについてまとまりのある英語の文章を書く練習を積み重ねることに加えて、本番では何を書くことが求められているか、注意深く問題の指示を読むことが必要です。今回は殆どの人が賛成か反対か自分の意見を言葉にできていましたが、その理由となる例を挙げていない解答が時々見受けられました

歴史

日本史

Ⅰ【 解答例】
問1 ア 筑紫 イ 聖徳太子 ウ 平将門 エ 天慶 オ 前九年 カ 霜月 キ 本能寺 ク 陽明 ケ 奇兵隊 コ 征韓 サ 江藤新平 シ 明治 ス 大逆 問2 A f B u C j D m E e F i G l H t I v J x K y L w
【講評】 反逆者・謀反人として知られる人物を切り口に古代から近代までの基礎知識を尋ねる問題です。全体的に難度が低かったので正答率は高かったですが、問1 サの江藤新平を「工藤平助」とする誤答が散見しました。イは[厩戸王]や「厩戸皇子」なども正答にしました。〈厩〉の字体は通用略字も許容し、多少の揺らぎも容認しました。

Ⅱ【 解答例】
問1 (A)坂上田村麻呂 (B)源頼家 (C)源実朝 (D)足利尊氏  (E)足利義満 (G)足利義昭 問2 (a)木綿 (b)新田氏 (c)関東管領 (d)雑訴決断所 (e)鎌倉将軍府 (f)太政大臣 (g)関白 (h)恒居倭 (i)狩野永徳 (j)藤原隆信 問3は省略します。
【講評】 Ⅱは鎌倉時代から戦国時代までを中心とした問題です。全体を通じて例年より正答率が高かったようです。問1の(F)については「足利義昭」が正解ですが、「高時」や「慶喜」といった他の時代における最後の幕府首班と混同している解答が目立っており、また、テレビゲームの影響か「義輝」との解答も散見しました。ごく僅かながら「義秋」との表記もありましたが、史実の上でそう名乗っていた時期もありますので正答となります。

Ⅲ【 解答例】
問1 ア-老中 イ-京都所司代 ウ-柳沢吉保 エ-田沼意次 オ-水野忠邦 カ-徳川慶喜 問2 ③ 問3 ② 問4 ④ 問5 ③  問6 ① 問7 ① 問8 上知令 問9 ② 問10 ② 問11 将軍・摂政・関白を廃止して、総裁・議定・参与の三職をおき、参与に諸藩を代表する藩士を入れた雄藩連合の形をとった。
【講評】 Ⅲは江戸時代の政治史を中心とした問題です。問1ではイ、問2から問10では、問2、問8、問9などの正答率が低かったようです。問11では、「参与に諸藩士を入れた雄藩連合」という文章を入れてほしかったのですが、ほとんどいませんでした。

Ⅳ【 解答】
問1 ア-金玉均 イ-日英 ウ-(第二次)大隈重信 エ-蔣介石 オ-張作霖 問2 a-③ b-③ c-④ d-① e-② f-③ g-② h-① i-③ j-④ 問3(1)下関 (2)(官営)八幡製鉄所 (3)日比谷焼打ち事件 (4)米騒動 (5)西安事件
【講評】Ⅳは、日清戦争から満州事変にかけての対外戦争に関する文章を読み、設問に答える問題です。正答率は70%弱で、ほぼよく出来ていました。問1 ウで「大隅」という誤答がやや多かったのは予想通りでしたが、問3(3)の「日比谷」を「日々谷」などとする解答が意外に多く、地下鉄日比谷線沿いの大学なのに…と感じました。選択式の問2ではg(②は西原借款)と(i ③の関東都督府は日露戦争後に設置)がやや難しかったようです。

世界史

Ⅰ【 解答例】
問1 ウ 問2 エ 問3 ア 問4 エ 問5 エ 問6 オ  問7 エ 問8 オ 問9 エ 問10 ウ 問11 ア 問12 エ 問13 (A)ア カ (B)イ オ ク (C)(a)アウグストゥスまたはオクタウィアヌス (b)専制君主としてユピテル神の権威の体現者を自称し、臣下にオリエント風の跪拝礼を求めた。 (D)(a)マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネから二つ (b)ギリシア語またはコイネー
【講評】Ⅰはキリスト教の成立に関する出題です。正答率は問1~問12の空欄補充問題で高く、問13になると下がる傾向がありました。問13(C)(b)は難問 ですが、キリスト教国教化へとつながるローマ帝国末期の政治と宗教に生じた重大な変化について問うています。(D)(a)は常識を問う問題でしょう。

Ⅱ【 解答例】
問1 ①ケ ②ニ ③キ ④ク ⑤サ ⑥エ ⑦ツ ⑧ネ ⑨ハ ⑩シ ⑪ア ⑫カ ⑬ト ⑭タ ⑮イ ⑯コ ⑰ホ ⑱ヌ ⑲セ ⑳ヒ 問2 (1) 興中会 (2) 陳独秀 (3) 張作霖 (4) 盧溝橋 (5) 李登輝
【講評】Ⅱは中国歴代の反乱に関する出題です。問1は全体的によくできていましたが、⑲(正答は「第三革命」のセ)はややむずかしかったようです。問2で は、(3)張作霖と(5)李登輝がむずかしかったようです。ただ正答率が高かった(4)盧溝橋でも、溝を「構」と書き誤るものが少なからずありました。

III【 解答例】
問1 ①ヌ ②チ ③ナ ④ソ ⑤ク ⑥ツ ⑦ネ ⑧シ ⑨タ ⑩ケ ⑪ニ ⑫ス ⑬ウ ⑭キ ⑮ト ⑯イ ⑰ア 問2 (1) a (2) b (3) a (4) d (5) b (6) a (7) a (8) c
【講評】IIIは、イスラム世界におけるトルコ系の人々の活躍についての問題です。地理的にも時代的にも広範囲を扱う問題でしたが、全体的によく出来ていました。とくに、適切な語句を入れる問1は、全問正解が何人かいました。問2 では、(4)、(6)、(7)、(8)などは正答率が高かったですが、そのほかの問題はばらつきがありました。(5)では、レパントがイタリアに位置すると答える回答が目立ちました。

Ⅳ【 解答例】
問1 c  問2 b 問3 a  問4 c 問5 b 問6 e 問7 b 問8 a 問9 d 問10 d 問11 b 問12 c 問13 d 問14 b 問15 e 問16 b 問17 e 問18 b 問19 c 問20 植民地と本国の間の交易から他国を排除した航海法に見られるように、規制によって国家の商業利益を追求する政策 問21 アメリカの西部開拓における開拓地と未開拓地の境界線
【講評】Ⅳは、イギリスの新大陸植民開始から、合衆国の独立を経て、フロンティアが消滅するまでのアメリカ史の流れを概観した問題です。問1~問19は 基礎的な知識を問う出題なので、比較的出来が良かったようです。問20と問 21では、言葉の意味を正確に理解することが求められます。問20では「重商主義」を正確に理解していない解答が見られました。問21では「西部の未開拓地」という誤答が多く見られました。

総合小論文方式

 人間が生きていく中で、他者との関わり、社会や家族、共同体としての繋がりがどのような意味を持つのかというテーマでの出題でした。問1では、子どもが誕生し育っていく中で、他者とどのように関わるかについての文章を読み、そこで示されている「積極的態度」の例を7つ挙げることを求めました。該当箇所から素直に拾い出せば良いのですが、別箇所を見てしまったり、文中のポイントをうまくまとめられず同内容を2つに分けたり反対に2点を1つにしてしまうなどの誤りが見られました。問2は、社会格差や人間の利己性に関しての英文を読み、4択の中から内容に合致したものを選ぶ問題でした。正答率は8割程度と高かったのですが、この内容が問4での論述に活かされていない答案が多かったのは残念です。問3では、老親の扶養についての意識調査のグラフから読み取れることを論述してもらいました。全体的傾向を見ずに書きたいところだけを書くなど「グラフを読んでいない」人が多く見られました。自分の先入観に注意して、資料と率直に対峙する姿勢は大学入学後にも非常に重要な資質です。問4は、近代社会での人間同士の関係性についての文章を読み、資料1〜3も参考にし、人間と社会との関わりについて説明する問題でした。繋がりの中で私たちが生きていること、しかしそこに依存した生き方にも問題があるという点は理解されているものの、問4の文章要約に終わっていたり、逆に個人の意見に終始しているなど、うまくバランスが取れていない答案が目立ちました。資料をきちんと参考にし、読みやすさなど読み手を意識すること、そのために構成をしっかりと考えて書き始めることに注意していただきたいと思います。

2016年度 一般入試問題講評

3教科方式

一般入試(3教科方式)の2016年度入試問題については、オープンキャンパスで余部を配布していますので、参考にしてください。

国語

一【解答】
問一 ①主宰 ② 楼閣 ③ 寒心 ④ 衝動 ⑤ 委譲 問二 ⑥ せき ⑦げんち ⑧くちゅう ⑨しぐれ ⑩きょうきん
【講評】問一で正答率が低かったのは、①・③です。「主催」「感心・関心」などの同音語との違いに注意しましょう。なお、漢字問題では、崩したり、画数を省略したりすると不正解になります。「楷書で大きくはっきり書く」ことが大切です。問二の漢字の読みでは⑥・⑦の出来がよくありませんでした。

二【解答】
問一 Aウ Bイ Cエ Dカ Eオ 問二 ウ 問三 七十歳をとうに越している 
問四 [ 解答例]アメリカ軍の空襲を受けること 問五 イ・エ・オ 問六 オ 
問七 エ 問八 イ 問九 一種利己的な喜び方 問十 (1)ウ (2)エ
【講評】問一の適語補充、問三の語句抜き出し、問二・問五・問七の選択問題、問十の文学史は高い正答率でした。問三で残念だったのは、適切な箇所を抜き出しているのに、誤字や脱字のため減点されるケースです。その他の問について見ると、まず問四の解答のポイントは2つ、①「本文中の語を用いて」という指示なので、「空襲」など本文中の適切な語を使うこと(なお「注」は本文に含まれません)、②問われているのは「やられる」なので、「ここも」「かもしれない」など前後の語句の意味を混ぜないで解答することです。主人公「一枝」はものの見方や行動のしかたに独特の傾向を持ち、老年になった今、過去を振り返りながら自分自身を分析しています。問六・問八・問九は、彼女の回想と自己分析を、本文の細部にも注意して的確に捉えているかどうかを問うています。

三【解答】
問一 ①ウ ②ア ③オ 問三 涙 問四 ⑤イ ⑥ウ 問五 かく(副詞)/人(名詞)/に(助詞)/違へ(動詞・已然形)/る(助動詞・連体形) 問七 イ・エ  
問九 ア・イ 問十 (1)イ (2)ア
【講評】問一は文章全体の内容に関わる問題です。登場人物が多く、人間関係が複雑ですが、①「年ごろだに」②「見る・語らひ」③「ものから」などの語句から推測出来ます。問二は短い文章の現代語訳です。正答率はやや低めでしたが、下に打ち消し表現を伴う「え」が不可能を表すこと、「行ふ」に勤行するという意味があることなど、古典の基礎的な知識を問う問題です。問三は大変よく出来ていました。問四は敬語表現や入道の心情などから考えてほしいところですが、正答率は高くありませんでした。問五の「違へ」は一説によって「命令形」も認めます。基本的な文法問題ですので、確実に答えられるようにして下さい。問六の「ゆゆし」は、不吉、縁起が悪いという意味です。問三や注2の「言忌」、直前の入道の歌がヒントになっています。娘たちの出発に際し、涙は縁起が悪いということを読み取りましょう。問七は入道と母君の夫婦関係や歌を詠み合っていることから推測出来ます。問八は、父入道に対してせめて見送りに来て欲しいと願う娘の気持ちを読み取って下さい。「だに」を無視する解答が多くありました。問九は問題文全体を理解しているかどうかを見る問題で、アの正答率は低く、イはよく出来ていました。問十は基本的な文学史の知識を問う問題で、(1)の誤りが目立ちました。

四【解答】
問一 [解答例]受賞できてうれしいといったコメントばかりが流れる報道 
問二 [解答例]英語を話せない人はノーベル賞を取れないという考え 
問三 Aエ Bア Cオ 問五 エ 問六 イオ(順不同)
【講評】問一は指定部分の解説問題、問二は指定部分の背景を説明する問題です。どちらも正答率が低かったのは残念です。前後の文脈を読み込む力と、問題文の意図を解釈する力が問われます。問三は慣用句や動詞などの語彙力(特に文脈に合わせて的確な語彙を選択する力)を問う問題です。問四の60字で説明する問題は、「日本人は日本語で科学をする」がどういう意味なのかを問う問題で、全体を広く理解している必要があります。問題の指示をしっかり読み込んでいなくて間違う例が目立ちました。

英語

例年通り、大問3題が出題され、それらの内容把握を中心に、読解力、作文力、語彙力、文法力が問われる試験でした。文章全体の趣旨と個々のパラグラフのポイントを的確に把握する力が必要です。日頃からこのような形で英語の文章をきちんと理解する姿勢を身につけておいてほしいと思います。

Ⅰ. 【解答】
問1. (A) comparison (B) vary (C) respond (D) provision (E) speech (F) tendency
問2. (1) d (2) d (3) d (4) b
問3. 絵本を読んでもらうときの言葉や砂場でかわす言葉は、大人の聞く言葉より単純で、言葉の意味についてのヒントも多くわかりやすい。(61字)
問4. 第1段落 e 第2段落 b 第3段落 f. 第4段落 c
問5. (1) 〇 (2) × (3) × (4) 〇 (5) ×
【講評】第二言語習得に最適な時期はいつかを論じた文章です。問1は、派生語を問う問題。綴りまで確実に覚えておきましょう。問2は適切な動詞の形を選ぶ問題。動詞を強調するdo/doesの用法も確認しておきましょう。問4は、段落のトピック・センテンスをみつける練習をしていればできる問題。問5は文章の流れをまず大きくつかんでから、具体的内容を理解する練習をしておくとよいでしょう。

Ⅱ. 【解答】
問1. ア 1 イ 5 ウ 6 エ 4 オ 3
問2. ① a ② b ③ e ④ d
問3. ①
問4. (A) 3 (B) 1 (C) 4
問5.
(1)200戸というのは大きな数ではない。しかし、それだけの戸数といえども、
そこに安価な電力がもたらされるということは、地方の共同体においては人生
を変えるような出来事になり得る。
(2)
・人里離れたところに住む人々が光熱費を節約でき、健康や情報通信も改善される。
・女性は家事時間が減り、子供は夜間に勉強に集中できる。
・太陽光発電を習った女性たちがその知識を伝えることによって、ほかの村人たちも同じように技術を身につけ、仕事を見つける可能性が生まれる。
【講評】フィリピンの村に住む年配の女性たちが、太陽光発電の技術を学び、村の生活の向上に役立てているという実話。問1から問3は、前後を読み、適切な語を選択する問題ですが、内容理解のための語彙力の不足が感じられる解答が目立ちました。問4も語彙力が左右します。問5は、構文をしっかり読み取って正確に訳すこと。特に“Although”と“even that many”の訳し方が解答のポイントです。問6は、生活の変化が明確にわかる書き方をした答案が高い得点を得ました。

Ⅲ. 【解答】
問1. (1) c (2) c (3) a (4) a (5) a (6) c
問2. 1 ア  2 イ  3 ア  4 エ
問3. かつては家族が一緒に朝食を食べながら会話をしていたが、今は各自がばらばらにまずメールやSNS 、ゲーム等をするようになった。(60字)
問4. is to catch up on
問5. 下の講評を参照。
【講評】近年のインターネットの普及により、家族の時間が少なくなっている。それに対しどう対処しようとしているのか、いくつかのアメリカ家庭の例を紹介した文章。問1、問2の語句の選択問題は、まずまずの成績でした。問3は、どう変化したかについて書くこと。問4はよく出来ていました。問5は、自分の経験を使って具体的に書いた作文が評価されました。賛成・反対の立場を明らかにしてから書くとよいでしょう。自由英作文は例年かならず出題されています。自分の考えをわかりやすく正確な英語で書く練習を続けることが期待されます。

歴史

日本史

【解答】
Ⅰ 問1 ア-北条(金沢)実時 イ-横穴 ウ-内裏 エ-大宰府 オ-中尊寺 問2 A-d B-g C-f D-i E-b 問3 a-④ b-② c-① d-① e-① 問4 (1)屈葬 (2)国造(県主も可) (3)朱雀大路で左京・右京に分け、条坊制によって内部を碁盤目状に区画した。 (4)公卿(議政官・上達部も可) (5)吾妻鏡(東鑑も可) 問5 講評参照。
Ⅱ 問1 (A)崇徳 (B)鹿ヶ谷の陰謀 (C)一遍 (D)幸若舞 (E)桶狭間の戦い(F)阿国(出雲阿国) 問2 (a)梁塵秘抄 (b)兵庫県 (c)石山合戦あるいは天文法華の乱 (d)無学祖元 (e)弘安の役 (f)管領 (g)山崎闇斎 (h)バテレン追放令 (i)前田利家 (j)大徳寺唐門 問3は省略。
Ⅲ 問1 ア-代表越訴型一揆 イ-惣百姓一揆 ウ-打ちこわし エ-浅間山オ-ええじゃないか 問2 (2) 問3 (4) 問4 義民 問5 (2) 問6 傘連判状 問7 (2) 問8 大塩平八郎 問9 (1) 問10 (3) 問11 (3) 問12 奇兵隊
Ⅳ 問1 A-卑弥呼 B-孝謙(称徳)天皇 C-藤原薬子 D-北条(平)政子 E-日野富子 F-和宮(静寛院宮) G-津田梅子 H-与謝野晶子 問2 ア-九州(北九州) イ-光明 ウ-奈良(東大寺)大仏 エ-宇佐 オ-長岡 カ-源頼朝 キ-承久 ク-応仁 ケ-関所 コ-孝明 サ-坂下門外 シ-岩倉 ス-君死にたまふこと勿れ 問3 ①得宗(徳崇) ②(文化名)東山文化 (特色)(解答例)禅や明の文化の影響もあって、簡素や枯淡の中に芸術性・精神性を求める傾向が強い。 ③A
【講評】
Ⅰ 原始~中世の遺跡に関する文章を読み、設問に答える問題です。問1~3はまずまずの出来だったと思います。問4(2)は基本的な問題ですが、姓・臣・連などの誤答が目立ちました。また(5)はセンター試験で同種の問題が出たためか、愚管抄という答案がかなりありました。問5は、平安時代前半(渤海などと国家的交渉)と、後半(宋との間で民間交易や僧侶の往来など)というように、両者の違いを際立たせて書くのがポイントです。
Ⅱ 鎌倉時代から戦国時代までを中心とした問題です。問1の(E )については「桶狭間の戦い」以外にも文脈上、歴史的事実に反しない内容であれば正答としました(「尾張」など)。また問2(c)については「石山合戦」でも「天文法華の乱」でも正解となります。問3については、太閤検地そのものに兵農分離を促進する要素があるのですが、刀狩りや身分統制令に引きつけて説明する解答が目立ちました。
Ⅲ 江戸時代の百姓一揆を中心とした問題です。問1はア・イは正答率が低く、ウ・エ・オは高かったように見受けられました。問8は非常によくできていましたが、問6は誤字が目立ちました。とくに傘を「からかさ」とは読まず、「かさ」としか読まない例がよく見られました。全体的に見ると、少数ながら満点がいる一方で、かなり得点の低い者も多くおりました。
Ⅳ 日本史上において活躍した女性を切り口に政治史・文化史について尋ねる問題です。全体的に正答率が高く、特に問1のA 、C 、D 、問2のウ、エ、カ、シが好調でした。問2のウは大仏だけでは誤答とし、奈良・東大寺など大仏を特定できる字句を含むものを正答としました。エは宇佐の他、宇佐神宮、宇佐神社なども許容しています。スの長詩の題名は正式には「旅順口包囲軍の中に在る弟を嘆きて」ですが、一般には「君死にたまふこと勿れ」で知られているため、これを正答とし、仮名遣いなどの表記の揺れは許容しました。正答率はこれも高かったのですが、「弟」は誤答としました。

世界史

【解答】
Ⅰ 問1 ①ク ②エ ③タ ④ア ⑤シ ⑥サ ⑦ト ⑧ツ ⑨ヒ ⑩イ ⑪ニ ⑫カ ⑬ネ ⑭チ ⑮コ 問2 (1)景徳鎮 (2)講評参照。 (3) 茶 (4)スターリン
Ⅱ 問1 ①デンマーク ②カルマル ③グスタフ(2世)アドルフ ④ヴァレンシュタイン ⑤北方 ⑥ウィーン会議 ⑦シュレスヴィヒ・ホルシュタイン ⑧ドイツ(ナチス) 問2 両シチリア王国の建国  問3 クヌート(1世) 問4(解答例)ベーメン王フェルディナントがカトリック信仰を押しつけたのに対して、プロテスタント貴族が反乱を起こした。  問5 (ア)近代合理主義哲学を構想したフランスの哲学者。『方法叙説』 (イ)自然法にもとづく国際法を構想したオランダの法学者。『 海洋自由論』 問6 (ア)ペテルブルク (イ)ネルチンスク条約
Ⅲ 問1 ①セ ②ケ ③エ ④イ ⑤ソ ⑥オ ⑦シ ⑧キ 問2 ロロに率いられて侵入したノルマン人はセーヌ河口地域に定住し、国王シャルル3世に公国としての領有を認められた。 問3 カペー朝 問4 あ-財政 い-常備軍 問5 (ⅰ)(文学者名)チョーサー (代表作名)カンタベリー物語 (ⅱ)あ-ジャンヌ・ダルク い-オルレアン
Ⅳ 問1 ①三大陸周遊記(旅行記) ②スタンリー ③コンゴ ④フィリピン⑤フビライ ⑥黄金(ジパング等も可) ⑦イエズス ⑧徐光啓 問2 ア)イブン=バットウータ イ)リヴィングストン ウ)マゼラン(マガリャンイス) エ)マルコ=ポーロ オ)マテオ=リッチ 問3 エアウオイ 問4( 国名)ドイツ(支配者)ヴィルヘルム2世 問5 レオポルド2世 問6 (解答例)ポルトガルの勢力圏を通らずに香辛料の産地モルッカ諸島に到達するため
Ⅴ 問1 ①b ②k ③d ④m ⑤a ⑥e ⑦j ⑧g ⑨l ⑩i ⑪c 問2 バタヴィア 問3 ボンベイ、カルカッタ、マドラスなど 問4 アウラングゼーブ 問5 産業革命を背景とする機械化によってイギリスで大量に生産された安価な綿織物がインドに流入したことなどがポイント。 問6 ベンガル州をイスラム教徒の多い東ベンガルとヒンドゥー教徒の多い西ベンガルに分けることで宗派対立をあおり、反英運動を分断することを狙ったものであったことなどを指摘してほしい。
【講評】
Ⅰ 中国の対外貿易に関する問題です。問1と、問2の(1)、(3)、(4)はよく出来ていました。問2の(2)の朝貢貿易は、中国に朝貢する国が中国の沿岸などで中国側の管理、制限を受けて行う貿易です。朝貢という儀礼的な主従関係のもとでの貿易であることが分かる書き方が望まれます。
Ⅱ 北欧の歴史をたどりながら、ヨーロッパ史全体を概観する問題です。個々の設問は平易です。問題文を良く読んで、着実に解答することが求められます。
Ⅲ 問1は基本的知識を問う問題で正答率は高かったです。いっぽう正答率が低かったのは問2で、ノルマン征服と混同した答案が目立ちました。問5(ⅰ)の2問も少し難しかったかもしれません。逆に(ⅱ)の「あ」の誤答はほとんどありませんでした。
Ⅳ 正答の多い答案とそうでない答案がはっきりと分かれる傾向がみられました。問1②の「スタンリー」と問2イ)の「リヴィングストン」を逆にしている人が目立ちました。
Ⅴ インドの植民地化と独立運動に関する問題です。問1で② 、③ 、④を混同するもの、問3でポンディシェリやゴアをあげるものなども散見されましたが、全体としてよくできていました。

総合小論文方式

2016年度:総合小論文問題・課題(PDF)はこちら

 ジェンダー(社会的性差)による格差や差別がなぜ生じ、ジェンダー平等の実現のためにはどのような解決策が求められているのかを考えてもらう問題でした。問1では、日本における男女の差別や性別役割分業に関する文章を読み、「女であること」「男であること」による社会制度のなかでの格差について、筆者が説明している具体的内容を要約することを求めました。この設問の意図を理解し、文脈に即して筆者の説明をまとめることのできた解答を高得点としましたが、文章から離れて自分の意見を書いている解答もありました。問2は、OECD諸国のジェンダー格差について解説した短い英文を読み、その一部を和訳する問題でした。難しい語句には注釈をつけてありましたが、国名などの単語や構文を正確に理解して訳すことができたかどうかが得点を分けました。問3は統計的な図表の読み取り問題で、父母による子育ての分担と就労状況に関する3つのグラフから国際比較を行なうことが求められました。中には、一部の国だけを取り上げてその傾向を解説したり、図から読み取れる内容を超えて自分の意見や他の資料から得られた解釈を書き連ねた答案も散見されましたが、ここでは、あくまですべてのグラフとデータを総合的に分析し、客観的な記述を行なった解答を高得点としました。最後の問4は、社会におけるジェンダー平等をめざす動きにについて、文書を読み解くとともに、問1から問3で用いた資料の内容にも言及しながら、600字以上800字以内で説明するという問題でした。ここでも、設問の意味を理解せずに、各資料で書かれていることに関係のない自分の意見のみを述べている解答が目立ちました。また、時間が不足して結論まで書けなかった解答もみられました。資料に書かれている説明やデータを引用しながら、論述する力を培っていただきたいと思います。


2015年度 一般入試問題講評

3教科方式

一般入試(3教科方式)の2015年度入試問題については、オープンキャンパスで余部を配布していますので、参考にしてください。

国語

一【解答】
問一 a ざんし b あび c おちい d しろうと e ふおんとう
問二 見ず知らずの人間が、いきなり面会を求めて、色々な質問を浴せかけると云うこと(37字)
問三 オ 問五 ア 問六 ウ 問七 ア 問八 ウ・エ 問九 夏目漱石
【講評】本文を丁寧に読むことで必ず答えが見つかります。問三は、「明晰な」という言葉から、選択肢イの「滑舌のよいはっきりした」、ウの「落ち着いた」を選ぶかもしれませんが、「誰でも納得して」「順序よく」などの言葉は、記者の娘への対応として本文に合いません。「明晰な」が本文ではけっして褒め言葉ではないことに注意すべきです。問四の「活路」は難しい単語ではありませんが、本文での意味を考えながらわかりやすく説明することは簡単ではなかったようです。「苦境から抜け出る方法、問題の解決策」などが基本的な意味になります。本文の「見出された」という表現から、「糸口」「きっかけ」などと付ける解答が多く見られましたが、そういう意味はありません。問五は、選択肢アの「知人であることを利用して」、問六は、傍線部の前の杉村が行こうと思ってはいたが踏み切れないでいる様子、問七は、傍線部直前の「職業上是非とも喰わなければならない韮の苦さ」などに着目すれば正解が導けます。問八は、選択肢アの「親しさをひけらかしたい」、イの「訪問してはいけない」、オの「友人を利用することはやむをえない」が本文に合わない部分です。誤答選択肢は、それぞれ、本文の内容に比べると言い過ぎだったり、不十分だったりします。そこを見極めるためにも、本文をじっくり読まなければなりません。問九の文学史は芥川の師であることに加えて『草枕』『明暗』という作品名も示してあります。「夏目漱石」の名前が出てこないとすれば残念です。

二【解答】
問二 A エ B イ 問三 エ 問四 オ
問五 たしかに(形容動詞・連用形)/なむ(助詞)/うけたまはら(動詞・未然形)/まほしき(助動詞・連体形)
問六 Ⅰ ウ Ⅱ ア 問八 ウ 問九 イ・エ
【講評】問一は短い語句を正確に現代語訳する問題で、比較的よく出来ていました。問二は重要単語を含む語句を文脈に合わせて解釈する問題ですが、文脈だけに頼って誤答を選んだと思われる解答が目に付きました。問三は直前の文脈を考慮しながら和歌を正しく解釈できるか、問四は登場人物の心情を正しく読み取れるかを問う問題で、ともによく出来ていました。問五は基本的な文法の理解を問う問題ですが、「たしかに」の誤りが目立ちました。また、問われていないことを答える解答もありました。問六は二つの傍線部の主語を問う問題で、比較的高い正答率でした。問七は直前の文脈を踏まえて傍線部を読解する問題で、①どのようなことから②どのようなことを推しはかるかを過不足なく示すのが解答のポイントです。「①から②」という形になっていない解答や、①②の内容を誤解している解答が多く見られました。問六を正しく答えることが問七を解くうえで手がかりになっているのですが、問六の正答率に比べて問七の正答率は高くありませんでした。問八は問題文全体を正しく理解しているかを問う問題で、よく出来ていました。問九は基本的な文学史の知識を問う問題で、二つを選択するものですが、正解のイは選べてもエを選べなかった解答が多くありました。

三【解答】
問一 a 横柄 b 融通 c 抽出 d 要人 e 門戸
問二 A イ B オ 問三 ①エ ②オ ③ウ 問四 イ・エ
【講評】問一の漢字、問二の空欄補充、問三・問四の選択問題は全体によく出来ていました。問一で正答率が比較的低かったのはaの「横柄」です。なお、漢字問題では文字を崩したり点画を省略したり、極端に小さく書いたりすると減点になります。楷書で大きくはっきり書くよう心がけましょう。そのほかに正答率が比較的低かったのは、問二のB「内面化」と、問三の②「国粋主義」です。いずれも、どのような意味の言葉が求められているのか前後の文脈から判断する力と、語彙力(とくに抽象的な意味の言葉を正確に理解する力)が必要とされる設問でした。問五の記述問題は、欧米で始まった日本文化論が「日本文化の特徴」を抽出し、それが日本国内でも受け入れられた「理由」を問うており、問題文中の波線部の直後に続く六つの段落の内容に即して答えることが求められています。比較的長い問題文の中で、その「理由」がどこに詳しく述べられているか、文章の組み立てを見極めることが正解への第一歩です。別の箇所の段落群に注目したために的を射ない解答となる例が目立ちました。

英語

 今年も大問3題が出題され、読解力、作文力、語彙力、文法力などが問われました。ある程度長い文章を読んで筆者の主張をしっかりと理解し、それを自分のことばで説明できる力が必要とされます。受験生の皆さんには、日ごろから学校の勉強を中心として基礎力を確実に身につけておくことを期待します。

Ⅰ.【解答】
問1. (ア) 5 (イ) 1 (ウ) 2 (エ) 3 (オ) 4
問2. seek
問3. ① e ② d ③ b ④ a
問4. ここで、話し手はたった1つの音を出すだけですでに約100の筋肉を使う必要があるのだということを考えてみてください。
問5. A. 3 B. 2 C. 2 D. 1
【講評】人間がことばを発したり理解したりする時にどんな知識や能力が使われているのか、という問題を提示した文章です。問1は空所に前置詞を入れる頻出問題で、まずまずのできでしたが、問2は意外なほど低い正答率でした。問3は内容にかかわる空所補充で正答率は普通でしたが、問4の和訳では、これが命令文であることがわからない人や、文意が全くとれていない人が目立ちました。問5はまずまずで、全体の要旨はそれなりに理解できた人が多かったようです。この種の論説文は例年出題されるので、論理的な文章を読む訓練を日ごろからしておくとよいでしょう。

Ⅱ.【解答】
問1. (A) philosophy (B) solve (C) belief (D) improvement 
(E) acceptance (F) decide
問2. (1) ウ (2) エ (3) イ (4) ウ (5) ウ
問3. (例) 物事の面白い側面をとらえることができる人は、落ち込み絶望した時にこそとても良い考えを思いつくものだ。
問4. 3
問5. (1) × (2) ×  (3) ○ (4) × (5) × (6) ○
【講評】有名な漫画家が、漫画を描くために大切なことを自分の経験から述べた文章です。問1の派生語の問題は頻出で、比較的よい成績でしたが、solutionの動詞、acceptの名詞があまり書けていませんでした。問2は基本的な文法の問題ですが、全問できた人は多くありませんでした。問1や問2 では確実に得点できるようにしてほしいと思います。問3の下線部内容把握は予想以上のできでしたが、該当箇所の次に書いてある部分を答えるなど、理解不足の答案も見られました。問4は語句の知識と内容理解の両方が同時に問われます。全体の内容理解にかかわる問5はまずまずのできでした。この大問は全体としてなじみやすい内容の文章だったようで、高得点をとれた受験生が多かったです。

Ⅲ.【解答】
問1. (1) d (2) d (3) a (4) d (5) d (6) c (7) d (8) b
問2. 1. competition 2. simple 3. inhibited 4. productivity
問3. 2
問4. on things that they are already good at doing
問5. 略
【講評】人が他人から見られているときに自分の力を発揮しやすいかどうかを、心理学者の実験に基づいて論じた文章です。問1の語句の意味はまずまずの成績でした。問2は本文をしっかり読めばわかる問題のはずですが、あまりできていませんでした。本文のタイトルを選ぶ問3はよい成績で、多くの受験生が主題を把握できていたことがわかります。問4はbe good at doingという連鎖を作れるかどうかがポイントですが、完全にできた人は多くありませんでした。問5は英語で自由に作文する問題で、今回は比較的書きやすいテーマだったようです。中にはpresentの意味を取り違えている人も見受けられました。自由英作文は近年必ず出題されています。自分の考えをわかりやすく正確な英語で書く練習を日ごろから少しずつ続けておいてほしいと思います。

歴史

日本史

 Ⅰは、暦に関する文章を読んで、古代~近世の政治・社会・文化などの設問に答える問題。問1の空欄補充は、ア:百済、イ:埼玉、ウ大宝、エ藤原道長、オ渋川春海(安井算哲)が正解。オの正答率は予想を大幅に上回りました。問2の正答は、順に③④①②②④②③です。いずれもそれほど細かい知識は必要ありませんが、(g)の印刷物のうち、「百万塔陀羅尼」(奈良時代後半)はやや難しかったかもしれません。問3の正答は、(1)須恵器、(2)ワカタケル、(3)己酉約条、(4)旻、(5)それぞれの天皇の正統性を示すため、(6)方違え、(7)本所です。(6)は大変よく出来ていました。最後の問4では、600年の遣隋使派遣をきっかけに、冠位十二階など、国内の政治体制の整備が進んだという文脈で記すと高得点となります。

Ⅱは鎌倉時代と室町時代を中心とした問題です。問1の正答は(A)平家物語、(B)新補率法、(C)兵粮米、(D)太平記、(E)大山崎、(F)応仁の乱。(A)については、「源平盛衰記」も元来は「平家物語」諸本に含まれるものの、特に教科書などでは独立した別個の作品として扱われることも少なくないので、併せて正解としました。(E)に対しては「堺」「祗園」などの誤答が多く見られました。問2の正答は「金槐和歌集」「平忠常の乱」「鶴岡八幡宮」「三浦泰村」「源義朝」「北条義時」「楠木正成」「博多」「風姿花伝」「永享の乱」。問3は嘉吉の乱について説明させる文章題でしたが、「専制政治」のキーワードから鎌倉時代の得宗専制と混同した誤答が散見しました。

 Ⅲは、武家諸法度をキーワードに人名や事件など基本的な知識を尋ねる問題です。問1の穴埋めは、ア-徳川家康、イ-大御所、ウ-徳川秀忠、エ-徳川家宣、オ-徳川家継、カ-徳川慶喜、キ-参勤交代、ク-徳川家光、ケ-徳川家綱、コ-徳川綱吉、サ-新井白石、が正解で、比較的よく出来ていました。問2は④、問3は禁中並公家諸法度と紫衣事件、問4は安政の大獄、問5は保科正之、問6は林鳳岡(信篤)、問7は読史余論が正解ですが、問2・問3・問4は正答率が高く、問5は低かったようです。問6は林羅山、問7は読史世論、折たく柴の記という誤答が多く見られました。全体的に見ると、全問正解者がかなりいる一方、あまり出来のよくない人も少なからず見受けられました。

 Ⅳは日本における貨幣の歴史に関する知識を問う問題ですが、併せて紙幣の肖像にからめて近代史の人物に関わる知識を問う問題ともなっています。問1のアは新しい知見の富本銭についてのものですが、教育現場で周知されていると見え、正答率は問1の十問の中で最高でした。イは皇朝十二銭ですが、本朝十二銭も正答としました。カの藩札とクの日本銀行もよく出来ていました。ケは金再輸出禁止、金再禁が正答ですが(金輸出禁止も許容)、出来ばえは低調でした。問2Aの兌換制度の説明は〈銀行での正貨との交換〉に関する記述を採点の目安としました。問3の紙幣の流通期間についての記述は市中で普通に見かけられた時期という一般的な意味です。⑤の作品名の正答「にごりえ」は本来は「にごりゑ」ですが、教科書に多い「にごりえ」も正答としました。選択肢以外の作品名を記入するケースが散見しました。

世界史

 Ⅰは東南アジアの古代と中国の近代に関する出題です。
正答:問1①エ ②カ ③セ ④ウ ⑤ケ ⑥ア ⑦シ ⑧ヒ ⑨ツ ⑩コ ⑪オ ⑫ノ ⑬ク ⑭チ ⑮ニ ⑯ト ⑰ヌ ⑱ソ ⑲タ ⑳ナ 問2(1)アンコール=ワットまたはアンコール=トム (2)宣統帝または溥儀 (3)(解答例)張学良らが蔣介石を拘束し、国共両党が協力して日本の侵略に抵抗することを受け入れさせた事件。 (4)毛沢東
 問1の穴埋め問題はよい出来でした。問2もまずまずでした。(2)は「溥儀」と答えようとして「溥」を誤記したものが少なくありませんでした。(3)は「張学良らが蒋介石を拘束した」だけでは不十分で、拘束が何のためか、あるいはそれがどういう結果になったのかを書いてほしいです。

Ⅱは、ムスリム支配下のイベリア半島に関する問題です。問1の穴埋め問題は問により正答率がばらつきました。①トゥール=ポワティエ間の戦いや②カール・マルテルについてはほとんどが正解する一方、⑦ムラービト朝と⑩ムワッヒド朝を取り違えている答案が目につきました。⑪(イブン・ルシュッド)にイブン・スィーナーやイブン・ハルドゥーンと解答しているものも多くありました。問2(ウマイヤ朝)、問3(メロヴィング朝)、問4(西ゴート王国)、問6(グラナダ、アルハンブラ宮殿)は比較的よくできていました。レコンキスタの意味を尋ねた問5では、聖地イェルサレム奪還をめざした十字軍と誤解している人が多かったようです。大航海時代に活躍した人物に関する問7や問8では、それらの人物を混同している答案も少なくありませんでした。

Ⅲは、イギリスを中心としたヨーロッパ中~近世史の出題です。難しい出題は避けましたが、かなり差がつきました。問1の解答例は以下のとおりです。①オットー1世(大帝)、②パリ、③1215、④ジョン、⑤ヘンリ7世、⑥トマス=モア、⑦(礼拝)統一法、⑧フェリペ2世、⑨無敵艦隊(アルマダ)、⑩ヴァージニア、⑪ドレーク、⑫ステュアート、⑬スコットランド、⑭アイルランド、⑮航海法。⑦は、「国王至上法」、「首長令」でもかまいません。⑪の誤答例に「マゼラン」が多かったのですが、「世界周航」=「マゼラン」と思い込まないようにしましょう。問2は、シモン=ド=モンフォール。問3は、イギリスの主要輸出品である羊毛で「毛織物生産」を行っている「フランドル」の支配権をめぐる争いです。問4は、「ランカスタ家」と「ヨーク家」。問5は、「信仰のみによる救い(信仰義認説)」にもとづいて「贖宥状の無効性」を主張したこと。問6は、インド大反乱(シパーヒーの反乱)の勃発。問7のキーワードは、「議会の課税同意権」と「不当な逮捕の禁止(人身の自由)」です。言葉の意味をきちんと理解する習慣を身につけるようにしましょう。

Ⅳはヨーロッパの代表的な建築について、名称や建築様式、所在地などを問う問題で、よくできている人とそうでない人の差が大きく出ていました。正答率がとくに高かったのは、ヴェルサイユ宮殿、サン=ピエトロ大聖堂、ミケランジェロの代表作に関する設問でした。問1①フリードリヒ2世 ②ユスティニアヌス ③ルイ14世 ④(アケメネス朝)ペルシア ⑤ダヴィデ像、最後の審判など 問2、1サンスーシ宮殿 2ハギア=ソフィア(大)聖堂 3ヴェルサイユ宮殿 4パルテノン神殿 5サン=ピエトロ大聖堂 問3、1ロココ様式 2ビザンツ様式 3バロック様式 5ルネサンス様式 問4、1ポツダム 2コンスタンティノープル(イスタンブル) 3ヴェルサイユ 4アテネ 5ローマ(ヴァチカン) 問5、42531。問6はポツダム宣言、問7はヴェルサイユ条約の要点をおさえてあれば可としました。

総合小論文方式

2015年度:総合小論文問題・課題(PDF)はこちら

 経済格差が社会に与える影響について考えてもらう問題でした。問1では貧困の定義に関連した文書を読み、現代社会における2つの貧困について説明を求めました。経済的な貧困と心の貧困を明確に区別し論述することがポイントでした。2つの貧困とは何を指すのか、文章の関連部分を継ぎはぎするだけでなく、自身の言葉できちんと説明できた答案は高得点が得られました。問2は貧困が世代を超えて定着していく様子を説明した短い英文を読み、その一部を和訳する問題でした。英文全体の文脈から、当該の文章の内容を理解して訳すことができたかどうかが得点を分けたようです。機械的な和訳ではなく、文意を汲み取り、それを日本語で表現する力を養っていただきたいと思います。問3は統計的な図表の読み取り問題で、格差水準と社会的問題との相関関係を論じることが求められました。中には、図から読み取れる内容を超えて、自身の意見や知識、他の資料から引用した解釈などを書き連ねた答案も散見されましたが、ここは、あくまでデータに基づく客観的な記述に抑えていただく必要があります。最後の問4は、貧困や格差は社会の構成員すべてにとって望ましくない結果をもたらすという論述を読み、問1から問3に言及しながら、その意味するところを説明するという問題でした。個々の資料を理解した上で、それらを問4の文章と関連付け、総合して一つの結論を導くことが求められました。自分独自の感想や考え方を展開するのではなく、資料に基づいて論述する力を培っていただきたいと思います。